①受診の前に知っておきたいこと
最初の乳歯が生えてから1歳までが目安です。
泣いても怖がっても大丈夫です。
乳歯のむし歯も、早めに見つけて手当てします。

何歳から歯医者に連れて行けばいいですか
最初の乳歯が生えてから1歳の誕生日までが目安です [1]。歯が生える前からのご相談も受けています。
赤ちゃんの歯が、なかなか生えません。
生える時期には半年ほどの差がよくあるので、ゆっくり見守りましょう。1歳を過ぎても1本も生えないときは、一度見せてください。
小児歯科は、何歳まで通えますか
決まった上限はなく、成長に合わせて見守ります。何歳まで小児歯科として診るかは、相談時にご説明します。
泣いてしまったら、どうなりますか
泣くのは失敗ではなく、できたところまでで終えて次に続けます。押さえつけての治療は、急ぐ場合を除いて行わないようにしています。
歯医者を怖がって泣きます。家でできることは?
「痛くないよ」より、「歯を数えてもらおうね」のような言葉が安心につながります。終わったら、できたことをたくさんほめてあげてください。
子どもの治療でも、麻酔をしますか?
痛みが出そうな治療では、痛みを抑えるために使うことがあります。切れるまでは唇やほおを噛みやすいので、食事は麻酔が切れてからにすると安心です。
②妊娠中のことと、むし歯の菌のこと
妊娠中も、安定期を中心に治療や歯石取りを受けられます。
むし歯の菌は家族からうつりますが、うつったあとも防ぐ工夫ができます。
妊娠中ですが、歯の治療はできますか
妊娠中の歯医者は、何週まで行けますか?
週数の上限は決まっていません。治療は安定期(16〜27週ごろ)が中心で、後期はお体に負担の少ない応急の処置を中心にします。
妊娠中に、麻酔やレントゲンを受けても大丈夫ですか
妊娠に気づかずに、歯のレントゲンを撮りました。
おなかに届く量はごくわずかとされます [8]。気になるときは、産科の主治医にもお伝えいただくと安心です。
妊娠中に、歯石取りは受けられますか?
受けられます。妊娠中期の歯ぐきの治療は、出産に悪い影響がなかったと報告されています [9]。
妊婦歯科健診は、無料で受けられますか?
多くの自治体で行われています。対象や費用は自治体ごとに違うので、区市町村の案内で確かめてみてください。
むし歯の菌は、親からうつりますか
口へのキスや取り分けは、いつまで気をつければいいですか?
乳歯が生えそろう3歳ごろまでが一つの目安です [10]。ほっぺへのキスや抱っこは、気にしなくて大丈夫です。
もう、むし歯の菌がうつってしまったかもしれません。手遅れですか?
手遅れではありません。菌がいても、おやつの回数・磨き方・フッ素で、むし歯を防ぐ工夫がいろいろできます。
むし歯の菌は、お父さんや祖父母からも、うつりますか?
うつります。だからこそ、お世話をするご家族みなさんのお口を整えることが、お子さんの予防になります [6]。
③歯並びと、癖のこと
指しゃぶりは3歳ごろまでに自然にやめる子が多いので、あわてなくて大丈夫です。
歯並びは前歯が生えたときから、お口ぽかんは体の育ちから、一緒に見ていきます。

子どもの歯並びは、自然に治りますか?
型によります。乳前歯が生えたときの噛み合わせの型は、その後も続く傾向が報告されているので [11]、気になるときは早めに見せていただくと安心です。
指しゃぶりは、歯並びに影響しますか
母乳が出ません。歯並びは悪くなりますか
少ない傾向はありますが [14]、母乳だけで決まるわけではありません。哺乳びんの飲ませ方、離乳食の形、前歯でかじる食べ方で補えます。
お口がぽかんと開いています。どうすればいいですか
子どもの口呼吸は、何科に行けばいいですか?
鼻づまりが続くなら耳鼻科、口を閉じる力やかじり方は歯科です。どちらからでも始められ、必要に応じて連携します。
口呼吸の原因は何ですか?
鼻づまり、口を閉じる骨や筋肉の発達、噛み合わせなどが重なります。全国調査では、アレルギー性鼻炎の可能性と関係していました [16]。
口呼吸は、歯並びや顔つきに影響しますか?
呼吸と噛み合わせはつながっているので、早めに整えておくと安心です [15]。顔の形がどこまで変わるかは、まだ研究の途中です。
子どもの歯ぎしりは、いつまで続きますか?
子どもによく見られます [17]。いつまで続くかの研究はまだ少ないので、歯のすり減りや痛み、いびきがあれば気軽にご相談ください。
乳歯が抜けていないのに、後ろから永久歯が生えてきました
下の前歯でよく見られます。乳歯が自然に抜けることも、抜くこともあります。一度見せてください。
④フッ素・シーラント・キシリトールのこと
フッ素塗布は、年齢に合った量で定期的に続けると心強い味方です。
シーラントは6歳臼歯を守り、キシリトールは補助として使います。

フッ素は、毎回塗ったほうがいいですか
定期検診のたびに塗ることをおすすめしています。乳歯のむし歯が約37%減ったという研究のまとめがあります [2]。
フッ素塗布は何歳から、いつまでですか?
歯が生えたら始められ、終わりの年齢は決まっていません [2]。続け方は、むし歯のなりやすさで決めます。
フッ素は、何か月おきに塗りますか?
むし歯のなりやすさに合わせて決めます。回数の違いで効果にはっきりした差は見られませんでした [2]。
フッ素を塗ったあと、飲食はいつからできますか?
一般には30分ほど控えていただきます。薬で違うため、塗った日にお伝えします。
フッ素に、デメリットや危険はありますか?
歯みがき剤は、いつから使えますか
歯が生えたらです。2歳までは1,000ppmを米粒ほど、3〜5歳はグリーンピースほど、6歳からは1,500ppmが目安です [19]。
シーラントとは何ですか。いつするのですか
奥歯の溝を樹脂でふさぐ処置で、削りません [20]。欠けることがあるので、定期検診で確かめます。
シーラントは何歳から? 何年もちますか?
6歳臼歯が生えて溝が見えたころが目安で、12歳ごろの奥歯にも行います。取れることがあるため、定期検診で確かめます [20]。
シーラントのあと、すぐ食べられますか? 痛みは?
光で固めるので、終わればすぐに食事ができます。歯を削らない処置です。
キシリトールは効きますか
補助として使えます。ガムやタブレット単独の効果はまだはっきりしていないので [21]、ホームケアと並行して使いましょう。
フッ素・シーラント・キシリトールは保険がききますか
保険が使える場合と使えない場合があり、受診時にわかりやすくご説明します。
⑤毎日のケアと、困ったとき
仕上げ磨きは小学校の低学年までが目安です。
おやつは量より回数を意識すると続けやすく、歯を打ったときはその日のうちにご連絡いただければ安心です。

仕上げ磨きは、いつから始めますか?
最初の歯が生えたら、ガーゼや歯ブラシに慣れるところから楽しく始めましょう。フッ素入り歯みがき剤は米粒ほど [19]。
仕上げ磨きは何分、1日何回ですか?
1日2回、特に寝る前が大切です [22]。全部で1〜2分、毎回同じ順番で磨くと続けやすくなります。
仕上げ磨きをしないと、どうなりますか?
仕上げ磨きをすると、奥歯の溝や歯と歯のあいだの汚れまで落としやすくなります。歯みがきは、大人が見守るほど効果が大きいとされます [22]。
ジュースや乳酸菌飲料は、むし歯になりますか
砂糖が入っていれば、むし歯の原因になります。ストローマグで持ち歩くと回数が増えるため、時間を決めて飲みましょう [25]。
歯が痛いと言っています。どうすればいいですか
むし歯のほか、生えかわりの歯ぐきの腫れや、物がはさまっていることもあります。早めにご連絡いただければ、原因を一緒に確かめます。
転んで歯を打ちました。どうすればいいですか
抜けた乳歯は戻さないのが原則です [26]。歯の色が変わる、歯ぐきが腫れる、噛むと痛がるときは、すぐにご連絡ください。
乳歯を打ったときに確かめること
- 出血と、ぐらつきを見る唇や歯ぐきからの出血は、清潔なガーゼで押さえます。
- 歯の位置と色を見るめり込んだ、ずれた、抜けた、欠けた。乳歯では「ずれ」が最も多いけがです。
- 抜けた乳歯は、戻さない下で育っている永久歯を守るため、乳歯は元の穴に戻しません。
- その日のうちに連絡する見た目に変化がなくても、あとから色が変わることがあるので、数週間は一緒に様子を見ていきます。
参考文献(27件)
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