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朝の海辺で、サーフボードを抱えて朝日を見る男性
生える前から、はじまる。

小児歯科

妊娠中から小学生まで、お子さんの歯とお口の育ちを親御さんと一緒に見守ります。おうちで今日からできることを、研究でわかっていることとあわせて、わかりやすくお伝えします。

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    小児歯科は、
    歯が生える前から始まっています

    明るい相談室で、歯科医師が赤ちゃんを抱いた母親に話しかけている
    歯が生える前から、始まっています
    明るいリビングのソファで、妊婦さんと夫が寄り添って座り、おなかに手を添えてほほえんでいる。テーブルには小さな白い靴
    おなかの中から、家族のお口の準備が始まります

    お口の育ちは、生まれる前から始まっています[1]。だからこそ、早いうちから一緒に準備できます。

    母乳が出にくい方も、菌がうつったお子さんも、今日から始められることがあります。

    ①妊娠中から始める、お子さんの歯の準備

    「最初の1,000日」が、生涯の健康の土台と考えられています。
    妊娠中の歯ぐきの病気は早産と関係があるとされるため、妊娠前から整えておくと安心です。

    健康な歯ぐきと、妊娠中に腫れやすくなった歯ぐきの断面を並べた図
    妊娠中は、歯ぐきが腫れやすくなります
    相談室で、歯科衛生士が妊婦さんと向かい合って話している
    妊娠中も、相談できる時期があります

    妊娠中は磨きにくく、歯ぐきも腫れやすい時期です。早めに整えておくと、安心して過ごせます。

    • 歯周病と早産・低体重児出産の関係を示した研究がある(1996年の小さな研究で7.5倍)[3]
    • 歯ぐきの手当ては少し時間をかけて進めるので、妊娠前から始めると安心[1]
    • 歯周病の菌と妊娠しやすさの関係も、2025年に新しく報告された[4]

    妊娠中も、安定期を中心に受けられる治療があります。気になることは、いつでもご相談ください。

    早産・低体重児出産のおそれ(健康な歯ぐきの人を1としたとき)

    中〜重度の歯周病がある妊婦7.5倍
    歯ぐきが健康な妊婦1(基準)
    数字は研究によって幅があり、歯周病があれば早産になるという意味ではありません。妊娠前から歯ぐきを整えておくと安心な理由のひとつとしてご覧ください。

    ②授乳期の過ごし方が、歯並びの育ちを助けます

    母乳の期間と飲み方が、歯並びの育ちに関わることが示されています。
    菌がうつりやすい1歳半〜2歳半ごろをご家族で上手に乗り切ると、その後の予防が楽になります。

    明るい窓辺の椅子で、母親がおくるみに包んだ赤ちゃんを胸に抱き、やさしく見つめている
    授乳の時間も、お口が育つ時間です
    午後の光の中で、赤ちゃんを抱いた母親が窓の外を見ている後ろ姿
    飲み方も、お口の育ちの一部です

    母乳で育った子は、歯並びの乱れが少ない傾向です[6]。

    • 厚労省は1歳までほしがるだけ、WHO・UNICEFは2歳までをすすめる[7]
    • 歯ぐきで噛むように飲む「ラッチオン」が上あごの育ちを助ける[1][8]
    • 菌がうつりやすい時期(生後19〜31か月という報告)を知っておくと、守りやすい[5]

    母乳が出にくい方も、哺乳びんの飲ませ方や離乳食の形で、噛む力の育ちを応援できます。

    成長には順序があり、一つずつ進みます

    1. 寝返り
    2. ひとりで座る
    3. ハイハイ
    4. 歩く
    一つずつの順序をゆっくり見守ることが、お口の育ちにもつながると考えられています。歩行器は体幹の発達への影響を指摘する声もあるため、使い方はご相談ください。

    ③歯並びの育ちは、0歳から始まっています

    前歯が生えたときの噛み合わせ方が、その後の歯並びの流れにつながることが、追跡調査で確かめられています。
    早めに気づけるので、お口ぽかんも骨と筋肉を育てる工夫で後押しできます。

    明るい診療室で、母親のひざに座って笑う1歳の子のあごに、女性の歯科医師がそっと手を添えて前歯を見ている
    前歯が生えたら、噛み合わせを一緒に見てみましょう

    上下の前歯が生えた時点の噛み合わせ方が、その後の流れの大きな手がかりになっていました[2]。

    • 前歯が先端どうしで当たる子:永久歯の場所が確保されやすい[2]
    • 深く噛み込む子(過蓋咬合):続きやすいので、早めの見守りが役立つ[2]
    • 中学生の5人に4人に歯並びの乱れ(同じ医院の調査)[2]

    深く噛み込んでいる子も、かじる食べ方とお口の体操で、育ちを後押しできます。

    中学生100人のうち、歯並びやかみ合わせに乱れがあった人

    叢生・過蓋咬合・反対咬合など80人

    乱れが見られなかった人20人

    乱れがあったなかった

    熊本県天草市の歯科医院による調査で「中学生の5人に4人」。ひとつの地域の調査で全国の割合ではなく、乱れがあってもすぐに矯正が必要とは限りません。

    お子さんに当てはまるものを押してください

    関係する記事に印が付きます。押した内容はどこにも送られません。

    当てはまっても、すぐに治療が必要とは限りません。定期検診のときに一緒に確かめましょう。

    ④歯が生えてからの、毎日のケアと予防

    フッ素・シーラント・おやつの回数・仕上げ磨きを組み合わせると、お互いを補い合って歯を守れます。
    乳歯のむし歯は進みが早いので、早めに見つけて手当てすると安心です。

    子どもの予防の4つの柱のアイコン:フッ素、奥歯の溝のシーラント、仕上げ磨き、おやつの回数
    4つを組み合わせて、効いてきます

    予防の柱は4つ。それぞれの得意を生かして組み合わせて使います。

    • フッ素塗布:乳歯のむし歯を約37%減らす[9]
    • シーラント:奥歯の溝のむし歯を減らす。定期検診で確かめ、必要なら塗り直し[10]
    • キシリトール:補助として。効き目の確かさはまだ低め[11]
    • 仕上げ磨きと、おやつ・飲み物の回数の工夫(ホームケアの土台)

    保険が使える処置と使えない処置があり、受診時にわかりやすくご説明します。

    4つの予防処置と、それぞれの役割

    • フッ素塗布歯の表面を強くし、初期のむし歯を戻す助けに。乳歯で約37%、永久歯で約43%の減少(研究の数字)[9]。毎日のホームケアと合わせて使います
    • シーラント奥歯の深い溝を樹脂でふさぎ、汚れをためにくくします[10]。欠けたり取れたりすることもあるため、定期検診で確かめて塗り直します
    • キシリトールむし歯の菌が酸をつくりにくい甘味料で、補助として使います。効き目はフッ素より小さく、確かさもまだ低めです[11]。たくさんとるとおなかがゆるくなることがあるので、量を守ると安心です
    • 噛み合わせの見守り前歯の当たり方・あごの育ち・指しゃぶりを定期検診で見ていきます。矯正が要るかどうかは、ちょうどよい時期を見てご相談します[2]
    数字はコクランの系統的レビュー[9][10][11]によるものです。仕上げ磨きと食べ方の工夫を土台に、いくつかを組み合わせて歯を守ります。

    ⑤歯医者さんデビューは、何歳から

    歯が生える前から、いつでもご相談いただけます。
    お口に慣れるところからゆっくり始めるので、楽しく通いやすくなると考えています。

    待合のソファのそばのキッズスペース。マットの上に木の線路やおもちゃ
    院内のキッズスペース
    ジャングルの動物の壁画の前にある、子どもの遊び場
    お子さん連れでも通えるように

    歯が生える前からでもご相談いただけます。

    • 最初の歯が生えたら、磨き方とおやつの相談から始めましょう
    • 初日は治療をせず、座る・お口を見せる練習から
    • 泣いても大丈夫。慣れるまで何回かに分けて、ゆっくり進めます

    妊娠中の方、赤ちゃんの親御さんも、どうぞお気軽に。

    初めての日の流れ(目安)

    1. お話をうかがう気になること、授乳・おやつ・歯みがきの様子、お薬やアレルギーをうかがいます
    2. お口に慣れる椅子に座る、ライトを見る、鏡でお口を見せる。できたところまでで、たくさんほめて終わります
    3. お口を見る歯の本数、むし歯の有無、前歯の当たり方、唇が閉じているかを見ます
    4. できることから慣れていれば、歯みがきの練習やフッ素塗布を。お子さんのペースに合わせて進めます
    5. 次の予定を決める定期検診の間隔と、家庭で試すことをひとつ決めて帰ります
    一般的な流れです。お子さんの年齢と様子に合わせて順番を変え、初日は無理なくできるところまで進めます。

    ⑥当院での小児歯科

    1〜3か月ごとの定期検診で、予防処置と噛み合わせの見守りを続け、お子さんの成長を一緒に見守ります。
    妊娠中の方の手当ても、同じ医院で続けられます。
    墨田区・押上駅から徒歩1分、土曜日も診療しているので、学校や園のお休みの日にも通えます。

    診療台で、父親のひざに座った幼い女の子に、歯科医師が目の高さで歯の模型を見せている
    1定期検診(まず椅子に座る練習から)
    診療台のそばで、歯科衛生士が小学生の男の子と母親にタブレットの図を見せている
    2予防処置(フッ素・シーラント・キシリトール)
    診療台に体を起こして座った妊婦さんに、歯科医師が穏やかに話しかけている
    3妊娠中の方のむし歯と歯ぐきの手当て

    当院では、1〜3か月ごとの定期検診で、お子さんの成長を見守ります。

    • 定期検診:むし歯・歯の本数・前歯の当たり方・唇の閉じ方
    • 予防処置:フッ素塗布・シーラント・キシリトール
    • 噛み合わせ:矯正が必要なときは、矯正専門医の診療日へおつなぎします
    • 妊娠中の方:むし歯と歯ぐきの手当て

    間隔はむし歯のなりやすさに合わせて、お子さんごとに決めます(1〜3か月ごとが目安)。

    ⑦小児歯科 Q&A

    参考文献(12件)
    1. 仲井(永原)幸恵「妊娠1000日」日本歯科新聞 第362号 2026年2月10日(最初の1,000日・DOHaD・PPP・ミュータンス菌の定着を2歳まで遅らせる・妊娠前からの歯周組織の維持・ラッチオン)
    2. 藤原康生「0歳からの保育園調査で分かった過蓋咬合,反対咬合,叢生の原因」日本歯科医師会雑誌 Vol.77 No.12 2025年3月(中学生の5人に4人・乳前歯萌出時の咬合パターン・お口ぽかんへの骨と筋肉のアプローチ・前歯がぶり・MFT 4選)
    3. Offenbacher S, Katz V, Fertik G, Collins J, et al. Periodontal infection as a possible risk factor for preterm low birth weight. J Periodontol. 1996;67(10 Suppl):1103-13. PMID: 8910829
    4. Kamei-Nagata C, Omori K, Sako H, Sakaida K, et al. Periodontitis associated with Porphyromonas gingivalis infection is a risk factor for infertility through uterine hypertrophy. Sci Rep. 2025;15(1):34964. PMID: 41057450
    5. Caufield PW, Cutter GR, Dasanayake AP. Initial acquisition of mutans streptococci by infants: evidence for a discrete window of infectivity. J Dent Res. 1993;72(1):37-45. PMID: 8418105
    6. Peres KG, Cascaes AM, Nascimento GG, Victora CG. Effect of breastfeeding on malocclusions: a systematic review and meta-analysis. Acta Paediatr. 2015;104(467):54-61. PMID: 26140303
    7. 厚生労働省「授乳・離乳の支援ガイド」(2019年改定版。1歳未満児は子どもがほしがるだけ母乳を)/WHO・UNICEF の2歳までの母乳育児の推奨
    8. 仲井(永原)幸恵「妊娠1000日」日本歯科新聞 第362号(2026年2月10日) 表5(哺乳で獲得できること:切端咬合・上顎骨と鼻腔への負荷・口腔周囲筋への負荷・脳への刺激)
    9. Marinho VC, Worthington HV, Walsh T, Clarkson JE. Fluoride varnishes for preventing dental caries in children and adolescents. Cochrane Database Syst Rev. 2013;(7):CD002279. PMID: 23846772
    10. Ahovuo-Saloranta A, Forss H, Walsh T, Nordblad A, et al. Pit and fissure sealants for preventing dental decay in permanent teeth. Cochrane Database Syst Rev. 2017;7:CD001830. PMID: 28759120
    11. Riley P, Moore D, Ahmed F, Sharif MO, Worthington HV. Xylitol-containing products for preventing dental caries in children and adults. Cochrane Database Syst Rev. 2015;(3):CD010743. PMID: 25809586
    12. Borrie FR, Bearn DR, Innes NP, Iheozor-Ejiofor Z. Interventions for the cessation of non-nutritive sucking habits in children. Cochrane Database Syst Rev. 2015;(3):CD008694. PMID: 25825863
    豆知識小児歯科はアメリカで生まれた「生え替わるから」で済まされていた時代を変えた人たち

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