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冬の窓辺で、湯のみを手に微笑み合う夫婦
口に合う入れ歯を、あきらめない。

入れ歯

歯を失ったあとの、いちばん身近な方法です。慣れるまでの時間や作り直しの時期も、前もってお伝えします。

いまの
お気持ちから

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1いまの状況は?

2いちばん気になることは?

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    入れ歯で、
    どこまで噛めるか

    明るい食卓で、70代の女性が娘と一緒に食事をしている
    歯を失ったあとの、いちばん身近な方法
    部分入れ歯と総入れ歯の2つ:残った歯の間に収まる部分入れ歯と、歯が無い上あごにのせる総入れ歯
    歯が残っていれば部分入れ歯、無ければ総入れ歯

    70〜74歳の3人に1人が部分入れ歯を使い、80歳以上では半数近くになります(国の調査)[1]。

    • 手術がなく、ほかの歯を削らずに済む
    • 保険が使える
    • 慣れる期間があり、調整で合わせていく[2]

    噛める度合いは、種類より残った歯とあごの骨で決まります。

    ①入れ歯の種類(保険と自費)

    歯が残っていれば部分入れ歯、無ければ総入れ歯です。
    保険は厚めですが費用を抑えられ、自費は材料や形を選べます。

    プラスチックだけでできた上あごの総入れ歯。ピンクの土台に人工の歯が並んでいる
    保険の総入れ歯(プラスチック)
    上あごの入れ歯。口の天井に当たる部分が薄い金属でできている
    金属床(自費)。土台を薄くできます
    自費の入れ歯の4つの型のアイコン:金属床、磁石で留める、バネの見えないやわらかい樹脂、やわらかい裏打ち
    自費の入れ歯は、向く場合がそれぞれ違います

    優劣ではなく、向く場合と修理のしやすさで選びます。

    • 保険:プラスチックで、厚みが出やすい
    • 金属床:薄く、熱が伝わる。長期の安定は人による[11]
    • バネの見えない入れ歯:前歯向き。数年で劣化する[11]
    • 磁石で留める入れ歯:根の治療と土台が要る[11]

    保険の入れ歯と自費の入れ歯

    保険自費
    材料プラスチック(レジン)金属床・ナイロン系樹脂・磁石など、選べる
    厚み・熱の伝わり厚めになりやすく、熱が伝わりにくい金属床は薄くでき、熱が伝わる
    修理・裏打ちしやすい種類による(ナイロン系はしにくい)
    費用保険が使える全額自己負担(料金は相談時に)
    臨床書[11]などからの一般的な整理で、どちらが上ではありません。どちらも調整は同じように要ります[2]。

    ②合わない・痛い・外れるとき

    入れ歯は、作ったあとの調整で合わせていくものです。
    痛みはがまんせずにお知らせください。
    何度作っても合わないときは、噛み合わせの位置から見直します。

    下あごの断面2つ:作ったときは骨と入れ歯がぴったり合い、数年後は骨がやせて入れ歯との間にすき間ができている
    あごの骨は、無症状のままやせていきます

    合わなくなるのは、あごの骨が少しずつ変わるためです。調整や裏打ちで合わせ直せます[2]。

    • 痛いときは外し、来院日の朝から着ける[2]
    • 削るのは歯科医院で[2]
    • 合わないときは、治療用の入れ歯で位置を直す[2]
    • まず調整で合わせ、安定剤はその補助に[10]

    入れ歯の下の粘膜に炎症がある人

    入れ歯を使っている人 3,450人のうち

    米国の国民調査 NHANES III[4]の研究の数字です。着けっぱなしと喫煙で多くなります。痛みが無くても炎症があることがあります。

    ③作る流れと期間

    検査から型取り、仮合わせ、完成へ進み、できてからも調整します。
    発音のしにくさや異物感は、数か月で減ります。

    通院回数は、種類とお口の状態で変わります。新しい入れ歯には慣れる期間が必要です[2]。

    • 発音・異物感:数か月で減る[2]
    • 唾液の増加:1〜3週間で戻る[2]
    • 最初は小さくして、両側で噛む[2]

    入れ歯ができるまでの道のり

    1. 検査全身の状態、お口の中、今の入れ歯、模型、レントゲン、あごの動き
    2. 前処置必要な方だけ。骨の出っ張りやぶよぶよの歯ぐきの処置、治療用の入れ歯
    3. 型取りお口に合わせた個人用のトレーで、動かしたときの形まで写す
    4. 噛み合わせの位置決め高さと前後の位置を決める。何度作っても合わない方は、ここを見直す
    5. 仮合わせ人工の歯を並べた状態で、見た目と噛み合わせを確かめる
    6. 完成・調整できあがってからも、痛いところやゆるみを何回か調整する
    7. 定期検診あごの骨の変化と噛み合わせを診て、裏打ちや作り直しの時期を見極める
    ガイドライン[2]の工程です。回数と期間はお口の状態で変わり、目安は相談時にお伝えします。

    ④お手入れと寿命

    毎日外して洗い、寝るときは外すのが原則です。
    合わなくなったら、裏打ちや作り直しで整えます。

    入れ歯の手入れの3つの場面:水を張った洗面器の上でブラシで洗う、洗浄剤の入ったコップに浸す、水の中で保管する
    ブラシで洗い、夜は洗浄剤に浸します
    朝の洗面台の棚に置かれたガラスのコップと、窓からの光
    寝るときは外して、水の中へ

    寝るときは外して水中に保管します[2]。85歳以上では、着けたまま寝る人の肺炎のリスクが約2.3倍でした[3]。

    • ブラシで洗い、就寝中は洗浄剤に浸す[2]
    • 例外:歯ぎしりなどは、歯科医師と相談のうえ装着[2]

    入れ歯は、手入れと作り直しで長く付き合うものです[6]。

    寝るときも入れ歯を着けている人と、肺炎のリスク

    85歳以上の入れ歯使用者 453人のうち

    3年間の肺炎(入院または死亡)のリスク。外して寝た人を1とすると

    外して寝た人1倍
    日本の85歳以上524人を3年追った研究[3]の数字です。歯ぎしりなどで装着が勧められる例外もあります[2]。

    ⑤インプラントやブリッジとの違い

    入れ歯は手術がなく、費用を抑えられます。
    取り外しの手間があり、10年後に残っている割合はほかの方法より低いとされますが、手直ししながら使い続けられます。

    歯を失った所を補う3つの方法の断面:部分入れ歯、ブリッジ、インプラント
    入れ歯・ブリッジ・インプラント、特徴の違い

    条件が合えば、インプラントも選択肢です。

    手術・費用・骨の条件で向かない方もいます。

    10年後も残っている割合

    入れ歯60%以下
    ブリッジ約80%
    インプラント90%以上
    「残っている」は口の中にある割合で、問題なく使えているとは限りません。お手入れや噛み合わせで変わります。

    ⑥当院での入れ歯

    お口全体の治療計画を立ててから作ります。
    ほかの医院で作った入れ歯の調整も受けています。
    種類と料金は、相談時にご説明します。
    墨田区・押上駅から徒歩1分なので、慣れるまでの調整にも気軽にお越しいただけます。

    相談室で、歯科医師が70代の女性と娘に、今使っている入れ歯の話を聞いている
    1相談:今の入れ歯を持って
    相談室で、歯科医師がモニターのあごの図を示し、70代の女性に検査の結果を説明している
    2検査:残った歯とあごの骨を調べる
    診療台のそばで、歯科医師が白い型取りのトレーを手に持ち、70代の女性に次の手順を説明している
    3型取りと仮合わせ:形を確かめながら
    診療台のそばで、歯科衛生士が70代の女性と定期検診の予定を確かめ、2人とも少し笑顔
    4完成後の調整と定期検診
    • 保険のほか、金属床・磁石・バネの見えない入れ歯・白いバネ・シリコーン裏打ち
    • ほかの医院で作った入れ歯の調整も
    • 相談だけでもかまいません

    今の入れ歯を持ってお越しください。

    ⑦入れ歯 Q&A

    参考文献(11件)
    1. 厚生労働省『令和4年(2022)歯科疾患実態調査 結果の概要』表12〜15(喪失歯の状況・補綴物の装着状況・8020達成者)
    2. 日本補綴歯科学会『有床義歯補綴診療のガイドライン(2009改訂版)』日本補綴歯科学会誌 2009;1(2)(患者指導・順応期間・義歯調整・デンチャープラークコントロール・定期検診・治療用義歯・外科処置の推奨と、p.14-15 の順応期間・食べ方・着け外し・夜の扱い・清掃の説明)
    3. Iinuma T, Arai Y, Abe Y, Takayama M, et al. Denture wearing during sleep doubles the risk of pneumonia in the very elderly. J Dent Res. 2015;94(3 Suppl):28S-36S. PMID: 25294364
    4. Shulman JD, Rivera-Hidalgo F, Beach MM. Risk factors associated with denture stomatitis in the United States. J Oral Pathol Med. 2005;34(6):340-346. PMID: 15946181
    5. Drummond LB, Bezerra AP, Feldmann A, Gonçalves TMSV. Long-term assessment of the periodontal health of removable partial denture wearers: A systematic review and meta-analysis. J Prosthet Dent. 2024;134(5):1664-1685. PMID: 39043477
    6. Brandt S, Winter A, Lauer HC, Romanos G. Retrospective clinical study of 842 clasp-retained removable partial dentures with a metal framework: survival, maintenance needs, and biologic findings. Quintessence Int. 2024;55(9):704-711. PMID: 38985439
    7. Feine JS, Carlsson GE, Awad MA, Chehade A, et al. The McGill consensus statement on overdentures. Mandibular two-implant overdentures as first choice standard of care for edentulous patients. Int J Oral Maxillofac Implants. 2002;17(4):601-602. PMID: 12182304
    8. Sivaramakrishnan G, Sridharan K. Comparison of implant supported mandibular overdentures and conventional dentures on quality of life: a systematic review and meta-analysis of randomized controlled studies. Aust Dent J. 2016;61(4):482-488. PMID: 26836981
    9. Michaud PL, Talmazov G, Dort H. Are patient-reported outcomes improved by implant-assisted maxillary prostheses compared to conventional maxillary dentures? A systematic review. J Dent. 2024;152:105490. PMID: 39613136
    10. Shu X, Fan Y, Lo ECM, Leung KCM. A systematic review and meta-analysis to evaluate the efficacy of denture adhesives. J Dent. 2021;108:103638. PMID: 33727079
    11. 丹羽克味『部分床義歯の設計と咬合 ─インプラントより義歯で治す31提言─』学建書院, 2013年。提言2・7・21・23・25・28・30
    豆知識総入れ歯のルーツは日本にあり現存する最古の総入れ歯は、木でできていた

    ご案内した節を、すべて読み終えました。

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