①回数を重ねて、なりたい白さへ
1回でも変化は感じられますが、目標の白さには回数を重ねて近づけるのが一般的です。
回数と期間を、先に一緒に考えます。

回数を重ねるほど、白さが深まっていくのを楽しめます。
「目標の色」の決め方

歯の色は色見本(シェードガイド)と比べて記録し、いまの色と目標の色を相談で決めます。
- 目標との差が大きいほど、回数は増える
- 1回で変わる幅には個人差があり、変化を見て回数を決める
- 1回受けて実感を確かめてから続けることもできる
詰め物やかぶせ物は、何回行っても白くなりません。
②何回で白くなるか
回数と期間の目安
オフィスホワイトニング3回+ホームホワイトニング1〜3か月が基本です。
白くなりにくい歯は、回数を増やし期間を延ばして近づけます。

テトラサイクリン歯(子どものころに飲んだ抗菌薬で縞状に変色した歯)などは、白くなりにくい歯です。
回数による白さの深まり方
| オフィスホワイトニング1回のみ | オフィスホワイトニング3回 | オフィスホワイトニング月3回を2か月 | |
|---|---|---|---|
| 回数 | 1回 | 3回 | 6回 |
| 期間 | 1日 | 数週間 | 2か月 |
| 到達度 | 変化を感じられる | 1回より白さが進む | 3回よりさらに進む |
| 向く人 | まず変化を試したい方 | 一般的な色から白くしたい方 | 白くなりにくい歯の方 |
回数が増えるほど、しみやすさも確かめる
回数を重ねるほど、しみる機会も増えるため、間隔と濃さを調整します。
強くしみた日は、次の回を少しあけます。無理なく続けられる間隔が、白さへの近道です。
③組み合わせると、短い期間で白くなる
オフィスホワイトニングとホームホワイトニングの組み合わせ(デュアル)は、短い期間で白くしたい方に向く方法です。
白さそのものが大きく増すとは限りません。

研究が示していること
どの方法でも白さに大きな差はなく、組み合わせるとホームホワイトニングだけよりしみやすいと報告されています。
組み合わせの良さは、「期間を短くできる」ことです。
- 行事まで時間が無い方:組み合わせ、またはオフィスホワイトニング
- しみやすい方・ゆっくりで構わない方:ホームホワイトニングから
- 迷う方:まずオフィスホワイトニングを1回受け、変化としみやすさを見て決める
④施術の流れ
組み合わせる場合の標準の予定
相談、歯石取り、型取りのあと、3日〜1週間後にホワイトニングジェルを受け取り、2〜3週間ホームホワイトニングを続けながら、オフィスホワイトニングを数回行います。

ホワイトニングジェルがしっかり届くよう、先に歯石取りで歯の表面をきれいにします。
組み合わせる場合の標準の予定
- 相談いまの色、なりたい色、しみやすさ、詰め物の有無を確かめ、方法と回数を決めます。
- 歯石取り・クリーニング歯垢・歯石・着色を落とします。多い方は別の料金のことがあります。
- 型取り(ホームホワイトニング用のマウスピース)ホワイトニングジェルが入るすき間のある、専用のマウスピースを作ります。
- 3日〜1週間後:マウスピースとホワイトニングジェルを受け取る使い方の説明を受けて始めます。初回は薄いホワイトニングジェルからです。
- 2〜3週間:ホームホワイトニングを続けながら、オフィスホワイトニングを数回ホームホワイトニングを続けつつ、オフィスホワイトニングを複数回行います。オフィスホワイトニングの1回は約30分です。
- 色の確認目標の色と比べ、続けるか終えるかを一緒に決めます。
オフィスホワイトニングだけ、ホームホワイトニングだけの場合
- オフィスホワイトニングだけ:相談→歯石取り→ホワイトニングジェルを塗って光を当てる(約30分)を2回以上
- ホームホワイトニングだけ:相談→歯石取り→型取り→受け取り。来院2回で開始
- ホームホワイトニングは毎日つけ、1〜3か月が目安
⑤白くなりにくい歯と、満足のいく白さのために
抗菌薬による変色や詰め物は白くなりにくいため、始める前に確かめます。
先に知っておくと、なりたい白さへの道のりが見えてきます。
白くなりにくい歯
- テトラサイクリン歯:回数を増やし、期間を延ばして近づける
- 形成不全や金属による色:改善しないため行わない
- 詰め物・かぶせ物・差し歯:白くならない
白くなりにくい歯も、時間をかけて続けることで、明るさが長く保たれたという報告があります。
「効果がない」と感じやすい3つのずれ
- 1回で目標の白さになると思っていた → 回数を重ねる
- 表面の着色と歯の色を区別していなかった → 着色はクリーニングで落ちる
- 白さがずっと続くと思っていた → 少しずつ戻る
満足のいく白さのために、始める前に確かめること
- いまの色と目標の色を、色見本で記録
- 前歯の詰め物の有無と、白くしたあとの色の差
- しみやすさと、続けられる回数・期間
- 歯みがき剤やサロンの「ホワイトニング」は、主に表面の着色を落とすもの
Q&A
参考文献(7件)
- 『WHITENING CLEANING ホワイトエッセンスが実践する技術&ノウハウ』2章「リピート化するホワイトニング」。3 禁忌症(修復物)、4 知覚過敏(初回の濃度)、6 1回の満足度と回数の目安、7 デュアルホワイトニングの進め方、8 計画の立て方
- Cardenas AFM, Maran BM, Araújo LCR, et al. Are combined bleaching techniques better than their sole application? A systematic review and meta-analysis. Clin Oral Investig. 2019;23(10):3673-3689.PMID: 31468261
- Maran BM, Burey A, de Paris Matos T, Loguercio AD, Reis A. In-office dental bleaching with light vs. without light: A systematic review and meta-analysis. J Dent. 2018;70:1-13.PMID: 29289725
- Eachempati P, Kumbargere Nagraj S, Kiran Kumar Krishanappa S, Gupta P, Yaylali IE. Home-based chemically-induced whitening (bleaching) of teeth in adults. Cochrane Database Syst Rev. 2018;12(12):CD006202.PMID: 30562408
- Tsubura S. Clinical evaluation of three months' nightguard vital bleaching on tetracycline-stained teeth using Polanight 10% carbamide gel: 2-year follow-up study. Odontology. 2010;98(2):134-138.(テトラサイクリン歯に過酸化尿素10%を毎晩3か月。色は明るくなり、2年後も保たれた)PMID: 20652791
- Fioresta R, Melo M, Forner L, Sanz JL. Prognosis in home dental bleaching: a systematic review. Clin Oral Investig. 2023;27(7):3347-3361.(24研究。多くの著者が、色は1〜2.5年は安定すると述べる。強い変色では戻りやすい)PMID: 37273018
- 国民生活センター『ウェブ版 国民生活』2024年7月号「美容医療の基礎知識 第9回 審美歯科(1)歯のホワイトニングの施術方法・注意点」(須崎明。歯みがき剤・セルフホワイトニングの「ホワイトニング」は表面の着色除去、オフィス後24〜48時間とホームの期間中は色の濃い飲食を控える案内、色の後戻りとタッチアップ、小児は原則行わない)

