子供の小児歯科はお子さんの歯が生えてきてから気をつけるとお考えですか?実は違うんです…。小児歯科は出産される前からの予防と、出産後の予防があります。えっ?子供もまだいないのにどうやって予防するの?とお考えですよね。小児の予防は各年齢のステージによって異なります。大事なのは、ムシ歯にならない環境をつくるということ。そのために、ムシ歯について正しい知識を身につけましょう!
歯はカルシウムの結晶でできており、その表面は溶けては戻る過程を繰り返します。
このとき、溶けることを「脱灰」、戻ることを「再石灰化」といいますが、何らかの原因で脱灰がすすんでしまい再石灰化しない状態、つまり脱灰に傾く状態がムシ歯となります。脱灰に進む原因としましては、ムシ歯菌の数、歯の強さ、飲食の回数などが上げられますが、小児の場合は特に飲食の回数、習慣が一番身近でしょうか。
お口の中はpHと密接な関係にあります。なにかを食べたり、糖分や脂肪分の含まれた飲み物を飲むと、お口の中のpHは下がり、酸性に傾きます。歯の表面(エナメル質)の臨界pHは5.7、その下の層(象牙質)は6.2ですが、これよりも下回ると歯は溶け出すため、飲食の度に歯の表面は脱灰し、むし歯になりやすい状態となります。
| エナメル質の臨界pH | 5.5〜5.7 |
|---|---|
| 象牙質・セメント質 幼若永久歯・乳歯の 臨界pH |
5.7〜6.2 |
臨界pHが高ければ高いほどムシ歯になりやすくなります。しかし唾液が流出してくることで歯に付着した汚れを洗い流し、pHを上げてお口の中を中性に傾け、溶けた表面を再石灰化させるのです。
つまり、間食などの飲食回数を減らすことで歯が酸性になる回数を減らします。
口の中に食べ物が入ってきた回数だけ虫歯のリスクが増えるわけですから、間食は減らす方がよいのです。特に夜は唾液の出が悪くなり、酸性度がもどりにくいので、夜食のお菓子は厳禁です。
妊娠中は赤ちゃんが栄養をとるからお母さんの歯が弱くなるということはありません!妊娠中は以下のような原因でムシ歯になりやすくなります。
加えて、妊娠中はムシ歯だけでなく、歯周病対策も非常に大事です。特に妊婦の場合、中・重度の歯周病にかかっている妊婦は早産(体重2500グラム以下の低体重児出産)となる危険性が健全な人と比べ、7.5倍も高い!というデータが出ています。炎症によってできる物質に子宮を収縮させる働きがあり、早産につながるといわれています。
妊娠中は生まれてくるお子さんのためにも、ご自身のためにもしっかりと予防を行いましょう!具体的な方法としましては、プロケア・ホームケア・3D・フッ素、キシリトールの使用などがありますので、お気軽にご相談下さいね
子供の歯は生後6ヶ月程から生えはじめてきますが、生後10ヶ月〜31ヶ月の間に、虫歯菌であるミュータンス菌がお母さんからお子さんへと感染していきます。そのとき、お母さんのお口の中にミュータンス菌が大量にいる場合、又、お子さんが ショ糖(砂糖)をたくさん摂取している場合に、ミュータンス菌は効率良く感染していきます。
一旦強く感染してしまうと、ブラッシングなどではミュータンス菌を減らす事は出来ず、「一生ミュータンス菌を大量に抱えて過ごしていかなければならない」というリスクを追う事となります。
しかし反対に、上記の期間を無事に過ごす事が出来れば、サングイス菌(虫歯にとっての善玉菌)が定着しやすくなり、虫歯になりにくい口腔となっていきます。皆さんはどちらがよろしいですか?
具体的なお子さんの予防治療として、以下のようなものがあります。
子供の歯は、その後に生えてくる永久歯だけでなく、子供の骨格的成長、人格形成にも大きな影響を与えます。ムシ歯になってもどうせ子供の歯だから…と放置しとくと歯並びが悪くなり多くの悪影響を引き起こします。乳歯は一旦ムシ歯になると進行が早いため、早期発見・早期治療のためにも当医院では3ヶ月に一度の定期検診を行っております。